発達と困り感についての2回目になりますが、今回は発達障害の症状について考えてみましょう。
これは学校現場から見た症状についてです。ですから、学年の発達に相応して読んでほしいと思います。たとえば3年生ならば3年生の勉強の中で、3年生の学校生活の中で見られる症状ということですね。
- 聞き間違いがある(「知った」を「行った」と聞き違える)
- 聞き漏らしがある
- 個別に言われると聞き取れるが、集団場面では難しい
- 指示の理解が難しい
- 話し合いが難しい(話し合いの流れが理解できず、ついていけない)
- 適切な速さで話すことが難しい(たどたどしく話す。とても早口である)
- ことばにつまったりする
- 単語を羅列したり、短い文で内容的に乏しい話をする
- 思いつくままに話すなど、筋道の通った話をするのが難しい
- 内容を分かりやすく伝えることが難しい
- 初めて出てきた語や、普段あまり使わない語などを読み間違える
- 文中の語句や行を抜かしたり、または繰り返して読んだりする
- 音読が遅い
- 勝手読みがある(「いきました」を「いました」と読む)
- 文章の要点を正しく読み取ることが難しい
- 読みにくい字を書く(字の形や大きさが整っていない。まっすぐに書けない)
- 独特の筆順で書く
- 漢字のこまかい部分を書き間違える
- 句読点が抜けたり、正しく打つことができない
- 限られた量の作文や、決まったパターンの文章しか書けない
- 学年相応の数の意味や表し方についての理解が難しい (三千四十七を300047や347と書く。分母の大きい方が分数の値として大き いと思っている)
- 簡単な計算が暗算できない
- 計算をするのにとても時間がかかる
- 答えを得るのにいくつかの手続きを要する問題を解くのが難しい (四則混合の計算。2つの立式を必要とする計算)
- 学年相応の文章題を解くのが難しい
- 学年相応の量を比較することや、量を表す単位を理解することが難しい (長さやかさの比較。「15cmは150mm」ということ)
- 学年相応の図形を描くことが難しい (丸やひし形などの図形の模写。見取り図や展開図)
- 事物の因果関係を理解することが難しい
- 目的に沿って行動を計画し、必要に応じてそれを修正することが難しい
- 早合点や、飛躍した考えをする
- 学校での勉強で、細かいところまで注意を払わなかったり、不注意な 間違いをしたりする
- 課題や遊びの活動で注意を集中し続けることが難しい
- 面と向かって話しかけられているのに、聞いていないようにみえる
- 指示に従えず、また仕事を最後までやり遂げない
- 学習課題や活動を順序立てて行うことが難しい
- 集中して努力を続けなければならない課題(学校の勉強や宿題など) を避ける
- 学習課題や活動に必要な物をなくしてしまう
- 気が散りやすい
- 日々の活動で忘れっぽい
- 手足をそわそわ動かしたり、着席していても、もじもじしたりする
- 授業中や座っているべき時に席を離れてしまう
- きちんとしていなければならない時に、過度に走り回ったりよじ登った りする
- 遊びや余暇活動に大人しく参加することが難しい
- じっとしていない。または何かに駆り立てられるように活動する
- 過度にしゃべる
- 質問が終わらない内に出し抜けに答えてしまう
- 順番を待つのが難しい
- 他の人がしていることをさえぎったり、じゃましたりする
- 大人びている。ませている
- みんなから、「○○博士」「○○教授」と思われている(例:カレンダー博士)
- 他の子どもは興味を持たないようなことに興味があり、「自分だけの知識世 界」を持っている
- 特定の分野の知識を蓄えているが、丸暗記であり、意味をきちんとは理解 していない
- 含みのある言葉や嫌みを言われても分からず、言葉通りに受けとめてしま うことがある
- 会話の仕方が形式的であり、抑揚がなく話したり、間合いが取れなかったり することがある
- 言葉を組み合わせて、自分だけにしか分からないような造語を作る
- 独特な声で話すことがある
- 誰かに何かを伝える目的がなくても、場面に関係なく声を出す (例:唇を鳴らす、咳払い、喉を鳴らす、叫ぶ)
- とても得意なことがある一方で、極端に不得意なものがある
- いろいろなことを話すが、その時の場面や相手の感情や立場を理解しない
- 共感性が乏しい
- 周りの人が困惑するようなことも、配慮しないで言ってしまう
- 特別な目つきをすることがある
- 友達と仲良くしたいという気持ちはあるけれど、友達関係をうまく築けない
- 友達のそばにはいるが、一人で遊んでいる
- 仲の良い友達がいない
- 常識が乏しい
- 球技やゲームをする時、仲間と協力することに考えが及ばない
- 動作やジェスチャーが不器用で、ぎこちないことがある
- 意図的でなく、顔や体を動かすことがある
- ある行動や考えに強くこだわることによって、簡単な日常の活動ができなく なることがある
- 自分なりの独特な日課や手順があり、変更や変化を嫌がる
- 特定の物に執着がある
- 他の子どもたちから、いじめられることがある
- 独特な表情をしていることがある
- 独特な姿勢をしていることがある
こんなにたくさんの症状があるんですよ。ほかにもまだまだあるでしょうね。驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。そして、「この中のここのところは自分の子どもにもあてはまるかもしれない」とか「自分自身にもあてはまるところがある」と、そう感じられる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そうなんですね、発達障害うんぬんではなくて、つまりうちの子どもは発達障害だ、発達障害ではないんだではなくて、学校生活の中で子どもがもっている困り感の症状なんだととらえてほしいんですよね。そして誰でもこれらの症状のうち一つや二つ、あるいはそれ以上、当てはまるところはあるのだと思うんですね。
誤解されないように書いておきますが、これらの症状が見られるから発達障害だというのではありません。あくまでも症状の一つとして見られるということです。軽い症状もあれば、どうしようもない困り感として見られる症状もあると思います。そして発達障害と診断するのはあくまでも医師なんですね。
そうなんですね、発達障害うんぬんではなくて、つまりうちの子どもは発達障害だ、発達障害ではないんだではなくて、学校生活の中で子どもがもっている困り感の症状なんだととらえてほしいんですよね。そして誰でもこれらの症状のうち一つや二つ、あるいはそれ以上、当てはまるところはあるのだと思うんですね。
誤解されないように書いておきますが、これらの症状が見られるから発達障害だというのではありません。あくまでも症状の一つとして見られるということです。軽い症状もあれば、どうしようもない困り感として見られる症状もあると思います。そして発達障害と診断するのはあくまでも医師なんですね。
もしもこんな症状が強く長く(学年が進んでも)見られるようだとしたら、そして大きな困り感として感じていたとしたら、その症状に合わせた手立てを取り入れた子ども育てを行うことで、少しでも子どもの困り感の症状を和らげることができると思うんですね。早ければ早いほどいいと思うんです。そしてその手立ては、実は軽い症状のときにも有効だと言われているんですね。
長くなりましたね。今日はこれくらいにしておきましょう。
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